市役所に用があった。
いつもは車で行くけど、今日は夫がマイカー出勤をしたので、
久しぶりにバスに乗って出かけた。
各バス亭から、スーツを着たサラリーマンが乗ってくると、
車内はあっという間にスーツ姿の男性に占拠され、
気がつくと白い服を着た私は黒や紺色のスーツの男達に囲まれていた。
やわらかな揺れに合わせて横の男性の太ももが私の腰に当たる。
カーブの時には後ろの男性のお尻と私のお尻がぶつかってバウンドする。
ブレーキの時、右隣の男性のひじが私の胸を襲った。
いけない妄想が私の頭の中で始まった。
右の人、吊り革を持つ手を右に変えて、自由になった左手で私のカラダを触ってよ。
後ろから手を回して、お尻を触ってよ。その手をスカートの中に忍ばせてみてよ……。
左の人は胸を触るの。肩に手をまわして、抱えるように胸をブラウスの中に滑らせてよ。
左右からカラダを密着させて、二人の手を前から股間に突っ込んでよ……。
高校の時に、通学のバスの車中で先輩から痴漢された。あまりカッコ良い男子ではなかったけれど、
年上の男子が私を女として見て、このカラダを触っているのだと思うと興奮して濡れた。
触られたのは胸とお尻だけで、手は股間には伸びてこなかったけれど、
もしソコを下着の上からでもまさぐられたとしたら、びっしょりと濡れていることに驚き、
それは私の意思として彼の手に伝えられ、
帰りのバス亭には、彼がバスを何本も見送りながら私を待っていたかもしれない。
囲むスーツ男子の汗とコロンが混ざった匂いに包まれながら、股間をぐっしょりと濡らしていた。
用を済ませ家に帰っても妄想は続いた。
子供は幼稚園へ行き、毎日2時には送りのバスが到着する。
清潔ずきな夫はサイドボードの天板に埃を見つけると機嫌が悪くなる。
キッチンのレンジまわりに、油が少量浮いているだけで、無口になる。
だから掃除は隅々まで念入りに、おそらく主婦が毎日掃除に費やす平均時間の2倍は費やしている。
ショッピングゾーンにも距離があり、専業主婦といえど、なんだかんだで時間が足りない。
それを夫は理解しようとしない。
それでも夫婦の仲は良い方だ。ちゃんと生活ができて、毎月の貯金もできる。
ただ、夫は淡白すぎる。性欲が無く、セックスは子供ができてからは両手にも満たない回数だ。
逆に私の性欲は、おそらく強い方だ。
中学1年からオナニーを覚え、今では2日に1度のペースになった。
何も変化の無い日常においてはそれが習慣化され、家事を終えて子供が戻る時間までが、私の淫らな時間となる。
それにしてもスーツ男子の群れは刺激が強すぎた。
痴漢されていることを想像しながらオナニーを始めたが、
妄想は駆け巡るだけ駆け巡り、家を訪れる見知らぬ男達へと対象を変えた。
育児教材を販売に来た青年はなかなかスーツが似合っていた。
もっと話を聞いてあげれば、私達は関係を持てたのかもしれない。
自動車会社の営業マンが「車検は当社に」とやって来たのは2週間前。
玄関先で話しただけだったが、慣れ慣れしく話しかける彼に一瞬ときめいた。
一ヵ月前、マンションの査定を頼んだ不動産仲介業者の営業マン2人を家にあげた。
靴を履いたスーツ姿よりも、目に飛び込んだ靴下に妙な色気を感じ、その日のオナネタにさせてもらった。
実家に帰った時、門の修繕をしていた大工が私をチラチラと見ていたから、
その夜の実家の風呂場でのオナニーは、大工に抱かれてしまうシチュエーションだった。
古紙回収で来た男も良かった。
ガチムチで汗臭かったが、あのての男特有の匂いは、
汗まみれで抱き合っているうちに気にならなくなってしまうものだ。
地デジの具合が悪く、配線に来てくれた電気屋の若い男は私の好みだった。
テレビの後ろ側に回り込む際の無防備な後ろ姿は、妄想させるに充分の光景だった。
ピザを届けに来た大学生にはそそられた。
女友達の友人の主婦がピザ配達員とデートをしたという話を聞いていたからなのか、
玄関先でクンニされてしまうシーンを妄想し、2度イッた。
宅配便のお兄さんはベタすぎるかな?
主婦なら誰しもがオナネタにしたことがあるんじゃないかな?
エリア担当のお兄さんは、なかなかのイケメンだから、
もう何度も私のオナペットになっている。
その他には、お寿司屋さんとラーメン屋さんの男は、
いかにも乱暴なセックスが好きそうに見える。
考えてみれば、家にいるだけなのに、こんなにもたくさんの男達と会っている。
そんな男達とセックスをしている主婦達もいるはずなのだ。
誘ってみようかな。リスクがあるかな?。
近所の噂になるかな?。夫にバレてしまうかな?。
ああ、日々の妄想は果てしない。
(c*p*c*様に捧げる)