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実話小説・隣の女子寮-03

tz07

 新学期が始まり、生活リズムも戻りだした頃、
俺は友達と3人で、学校のグラウンドをぼーっと眺めていた。
陸上部の女子が汗だくになって走ってる。
もう一つの小さなサブグラウンドでは、女子のテニス部とソフトボール部が練習をしていた。
この中に、俺の部屋を覗いている女子が必ずいるはずだ。
トラックを周回する可愛らしい女子が、視界に入ってはまた遠ざかった。
……あの子だったらいいのにな。
いったい何人が俺の部屋を覗いているのだろう。
知らないのは俺だけで、密かに噂されているのかと思うと鼓動が高鳴り、
もしかしたら女の子が、俺の姿を見ながら、もしくは思い出しながら、
独りの行為にふけっているのかもしれない。
そう思うと鼻息が荒くなり、鼓動が高鳴り、股間も脈を打ちだした。

 9月に入ってまもない日、俺は友達5人でカラオケに行った。
金曜日ということで、待合室からも客が溢れそうなぐらいに混んでいた。
そのほとんどが俺の学校の制服を着ていたけど、中に3人、指定外のジャージを着ている女子がいた。
彼女達は、俺を意味深な面持ちで見てから笑みを浮かべた。
俺は友達に訊いた「あのジャージの女子は何部?何年か知ってる?」。
友達が振り返り、彼女達をガン見した後、
「あのジャージはバレー部だな、1年じゃね?まだガキっぽいから」。
「そうか1年か……」。
年下だ。俺もガン見してみると、なるほど皆幼い。
俺の部屋の灯りが点くまで、影を潜めてじっと待っている覗き魔は、あの女の子達なのかなぁ。
あんなに幼い顔をしているというのに……。
 女の子達には人知れない性欲や好奇心があるのかもしれない。
もしかすると男よりもそのレベルは上なのでは……、俺はそんな事を考えだした。
男よりも女の方が、想像力も妄想力も豊かである、とは2ちゃんのスレでロムって知っていた。
一つ年下の、まだまだ幼いあの二人の目に映る俺は、もしかしたらパンツ一丁だったのかもしれない。
それで笑ったのか?そうなの?
 翌週には、廊下で見たこともない女子二人から笑顔を送られた。
「あれは何年?」。
「あのスカートの短さは3年だな」。
俺は真っ黒に日焼けした二人の先輩の後姿を見ながら、立ちすくんでしまった。
……あの先輩達なのかも。あの日焼けした肌は陸上部?
学校で教室以外を歩く時は、なんとなくサワサワした。チクチクもした。
ドキドキなんて毎度のことだ。

 学校での居心地の悪さは確かに感じたが、それ以上に言葉では表すことのできない妙な感情が、
身体全体を刺激し、廊下を歩く度に高揚した。

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| 小説・隣の女子寮 | 11:54 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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