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実話小説・隣の女子寮-13

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 あれは学園祭の準備に追われていた9月の中旬、
たこ焼きの模擬店を任された8人の中には、俺が恋焦がれる吹奏楽部の瑞穂もいた。
彼女はサッカー部マネージャーの里佳子といつも喋っていた。
実際のところ、たこ焼きスタッフは8人も要らない。4人か5人で事足りる。
俺、純一、瑞穂、里佳子の4人は、ミーティングそっちのけでいつも喋っていた。
早めに切り上げ、4人でカラオケに行ったこともあった。
瑞穂と里佳子は、見た目のイメージも性格も全て異なっていたが、、
同じ中学出身ということで、マブと呼び合う間柄。
中学時代の里佳子の素行はかなり悪かったようで、
当時の彼女を知る者は、高校生になってからの里佳子を「別人のようだ」と口を揃えて言った。

 学校の廊下や体育館で女子達と会う時は、やっぱり少しドキドキした。
秘密は明かされないだろうと信じていた。
立場的には俺が弱いが、寮生である彼女達の方が、女性としての恥ずかしめを受けると思ったからだ。
発覚した際に困るのは、メールで露骨な言葉を伏字もせずに送ってくる彼女達のほうだ。
○などの伏せ文字は一切なく、「…ンコ」ならまだましだが「…ンポ」と来る。
その言葉の使い方はJKには不自然すぎて、無理してエロレベルを上げて演出しているように思えたが、
そんな露骨で恥ずかしい言葉が埋められたメールよりも、演出している彼女達の気持ちに萌えた。
 日々そんな事をされていても、俺は男で、男は色情を好むもので、
独りプレイなんて誰でもやっていることで、
女子達が見せてくれって言うから見せていた、と男らしく言える。
その場合、同情なんてされない。
むしろ男子達からは羨望の眼差しを受け、
輪の中でメールを見せながら得意気に一部始終を話しているかもしれない。
が、そんな愚行は絶対にあってはならない。
彼女達に傷がつく。
社会はそんなもんなんだ。男が刹那に性欲を露わにしても笑い事で済まされる。
でも女がそれをやると、女に非ずとまで言われてしまう場合だってある。
おそらく男以上に、刹那的快楽を求める生き物なのかもしれないのにさ。
その捌け口の真っ向が、あの窓なのかなぁと思うと、
俺はいくらでも利用されてあげる覚悟でいた。
でも、実のところの心持ちは、見られてることに興奮しているんだけどさ。
通念上の男女の立場逆転に、身も心も震えていたんだけどさ。

 その頃はS女とM男について、かなりの興味を持っていた。
彼女達との関係は、精神的に言えばS女とM男の間柄になるのではないか。
真のM男とは、どのようなものなのか。俺は既にその域なのか?。
彼女達はおそらく、悪戯半分、好奇心半分だろう。
でもそれが俺を萌えさせていた。
生贄でもモルモットでも、彼女達が満足するのなら、身を差し出せる。
正直に自分の欲求を恥ずかし気なく、俺にメールする彼女達をとても可愛く感じた。
でも、恋心を寄せるのは、無垢で恥しがりやの瑞穂だった。
彼女に欲を言えば、もう少し積極的になってもらいたい。
恋人でもないのに、自分勝手にそんな事を思っていた。

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