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実話小説・隣の女子寮-37

tz122

>それは潮じゃなくて、尿なんだ。
放尿しながら天辺を迎える人なんて聞いたことなかった。
でも、あるブログ小説で読んだ登場人物の女王様も、
いつもそうやって果てたらしい。
きっとすごく良いのかもしれないよ。
でも、そんなこと彼氏にはできないのかな?
普通は無理だよね。やっぱり恥ずかしいよね。
「はぁ……今日のは凄かったなぁ」って、
疲れ果てた恭子さんが上体を起こしたら、
二人で身体を洗い合う。
恭子さんの身体を洗う時はね、スポンジを使っちゃダメなんだ。
手で、やさしくやさしく洗ってあげるんだ。
洗いながら恭子さんが言った。
「あと1回しか会えないね」って。
春でもないのに転勤が決まっていたらしいんだ。
「涼汰に今度、会わせたい人がいるの」
「誰?」
「秘密だよ」

その2週間後、俺の顔はいつものように恭子さんの愛蜜で濡れていた。
挿入行為は俺が上になり、バスルームでスコールを浴びた後、
彼女が全裸の俺をベッドに赤いロープで括りつけた。
光も感じないほどの完璧な目隠しと、猿ぐつわまでされた。
縛り方も目隠しの仕方も、女子寮のそれとは比較にはならない。
恭子さんに、そんな事をされたのは一度もかった。
「恐怖感を味わってもらうね、M男君なら大丈夫だよね」
そう言うと彼女は着替えだしたようだ。
香水の香りを感じると、彼女が落ち着いた声で言った。
「今からこの部屋に男の人が来るからね、私は部屋から居なくなるから」。

「んんんんー、んんんー」
猿ぐつわをされた俺は叫びにもならない。
「静かにしなさい隣の人がヘンに思うでしょ」
そう言い終えると、室内にダンサブルなラウラ・パウジーニが、
耳につく大きさで流れだし、ドアが閉まる音がして、恭子さんが部屋から出て行った。
「なにこれ、やたら怖いんだけど、冗談だろ」
女子寮で縛られたまま客人を待つ心境とは全く違う恐怖感が襲う。
男?紹介したい人がいるって、男だった?
俺、そいつに何される?こんなカッコをさせられてる……やる事、決まってるじゃん。
恭子さーん、恭子さーん、戻って来てよーっ。

恐怖感ったらなかった。

恭子さんとはSMについて何度も話をした。
いつだったか、女主人に仕える下僕が、女主人の命令で男性に身体を預けてしまう話を聞いたことがあった。
「主従関係ってそこまでしなきゃいけないの?」とその時に俺は訊いた。
「さぁね、でもそこまでしてくれる下僕を持つ女主人の気持ちってどんなだろうね」と彼女は言った。
「同性とかは……SMとは違うんじゃないの?」と言うと、
「精神的なものでしょ?主人の命令なら逆らえないでしょ?進んでやるかもね」
女主人は下僕が男性に攻められるのを笑って観賞していたという。

あの話か。あれを俺にさせようというのか。
そりゃあ逃げるでしょ。でも無理。脱出不可能。

俺は今にでも泣き出しそうだった。
どれぐらいの時間が過ぎた頃か、玄関のドアを開ける音が、耳についたクラブ系サウンドの隙間に紛れ込んだ。
リビングのドアが開いたが、その後、物音はせず、ただクラブ系サウンドが流れている。
俺は恐怖心からで何も言えずに震えていた。

女子寮の縛りは天国だ、ここでの縛りは地獄と言える。

tz123 tz124

| 小説・隣の女子寮 | 08:48 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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