私は亜美さんに頼みごとをした。
「私を亜美さんの友人として本庄君に紹介してくれませんか?
会ってHするとかじゃなくって、メールでいろいろ、彼をからかってみたいんですけど」
「シホちゃんの頼みだったらOKw!てか恩返しするよw」
そんなふうにして、私は本庄君の携帯番号とメアドを手に入れた。
その日から私の名前は“シホ”になった。
亜美さんが勝手に“シホ”と名づけた。
けっこう気にいっている。
「亜美の友達のシホだけど、男子高校生に興味あってメールしたよ、仲良くしてね」
設定は22歳、5歳も上のお姉さんキャラでメールした。
「はじめまして昭二です、いろいろ教えてください」
「何を知りたいの?何を教えてほしいの?
亜美と弥生からたくさん教えてもらってるでしょ?」
「そうですけど、いろいろと、女性はそれぞれ感じ方が違うじゃないですか」
「教えてあげるから、まず昭二から自己紹介してよ」
「はい、175センチ68キロ、O型、女性経験2人、16歳です」
「そんなこと知ってるよ、昭二のアソコ、大きいんでしょ?写メ見せてよ」
久々にドキドキが襲った。
写メは届くだろうか、返事がなかなか来ない。
撮ってるのかなぁ、それともいきなりhentaiなリクをした私をシカトしたのかなぁ。
不安だった。
メールが届いた。
「顔と一緒には出せないから、アップでいいですか?」
添付画像が開くと、そこにはそそり立つ、本庄君のモノが写っていた。
これが本庄君のモノ・・・。大きいなぁ・・・。
かつて見て握ったモノの大きさを遥かに超える太さと長さに驚き、
思わず画面に目が釘付けになってしまった。
長い間携帯の画面を見つめた。
何度かバックライトが消えたけど、何度も点灯させた。
そのうち、画面に本庄君の顔が浮かんできた。
私はそのままベッドに横たわった。
私はアップの画像でなんかでは、やらない。
せっかく浮かんでくれた本庄君の横顔を捕まえながら、
目を閉じて私はもだえた。
いきそうになったところで行為を中断させ、メールを送った。
ギリギリのところで、本庄君とメールで戯れた。
「自分でやってみてよ」と送ると、
ソレを握っている写メが送られて来た。
声が聞きたくなって電話した。
「もしもし、昭二君?」
「あ、はい」
世間話は邪魔だったけど、いきなり電話で過激なことを言う度胸は私には無い。
別人格になっても、ヘタレはヘタレのままだった。
そんな私のもどかしさを察したのか、彼が、
「さっきから起ちっぱなしなんです」と、カラフルな世界に引き寄せた。
待ってましたとばかりに、
「じゃあ可愛い声を聞かせてよ」とお姉さんぶって指示を出した。
が、そこで終わった。
とつぜん電話が切られて、しばらくしてメールが来た。
「妹が部屋に来そうでパニっちゃいました、すみません」。
「いいよ、今度またお願いね」と返事して、その日を終えた。