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小説・何も見せない-16

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7月のある日、亜美さんからメールが来た。
「他の童○君いない?」

本庄君、中垣君、西岡君。
1年間に、私が紹介した、というより亜美さんの逆ナンをアシストした童○君は3人。
可愛がられていたように思えたのは、本庄君だけで、
他の2人は吸い取られるだけ吸い取られて、ポイ捨てされてしまったかんじ。

亜美さんのお下がりを譲り受けるように、弥生さんも3人と関係を持っていた。
本庄君は相変わらず2人のシモのお世話的存在を継続していて、
服や小物など、色んな物を買ってもらっているように聞いた。

ドSでわがままな中垣君は2人にシカトされ、弥生さんには着拒までされた。
西岡君と2人のエピソードはなかなか興味深かったけど、
結局、西岡君が逃げ出してしまい、2人との関係を終えた。
西岡君は、一番まともな……と言えば間違いかな。
一番常識があった……というのも適切ではないな。
……一番バランス良く、男として遊びながら良い思いをしたのは西岡君だった。
うんうん、これが正しい言い方かな?。
本庄君も、西岡君みたいに、逃げだせばいいのに……、
自分からはまりに行っちゃうもんだから、
深い深い穴の奥から抜け出せなくなってしまっていた。

この1年、色々な経験をさせてもらい、知らなくても良い事も知ってしまった。
その中で、今現在の私では理解し難いいくつかの“不思議”を書いてみる。

池様なのに童○を捨て切れていない男子がたくさんいる不思議。
童○が大好きで、経験値の少ない男性にしか萌えない女性がいるという不思議。
なぜ人は、他人の色事にこんなに関心があるのだろうという不思議。
同性同士の行為は別世界の話だとばかり思っていたけど、
相手次第では充分に感じてしまうという不思議。

亜美さんに「じゃあもう1人だけ紹介します、でも…これで最後です」とメールした。
「ありがとうねシホたんwww」
「亜美さん、相談があるんですけど……」と、長い間考えても策を見いだせなかった事を切り出した。
「何?なんでも言ってごらんよ、シホたんのためならアタシがんばるからwww」

「本庄君が気になっています。彼とHがしたいです」
「そんなこと簡単じゃん、誘えば?彼、かなり上手になったよ」
「あのぉ…やっぱりウチ…カラオケの時みたいに変身しないと会えないです」
「じゃあトモになって、やっちゃえば?www」
「ウチ…、ドMなんですよ、本庄君もドMみたいじゃないですかぁ……」

メールのやりとりが一度そこで切れた。
やっぱり無理。Mの男子をSにするなんて無理。
私はあきらめかけた。

次の日の朝、亜美さんからメールが届いていた。

「優花に……」と書かれたタイトルの本文を読んだ。

優花さんが1か月後に来て、またみんなで会うらしい。
その時に私がトモとして行き、本庄君も来る。
Sの優花さんがMの本庄君を弄び、
優花さんと私は百合の花の香りを嗅ぎ合う。
そして優花さんが彼に「トモをレ○プしなさい」と命令し、
彼はその命令を遂行する。

これ……、いいかも。
すごくいいかも。

カラオケルームで、優花さんの指に弄ばれてから、百合が咲く世界に興味を持った。
というより、もともと興味があって、女性同志の濡れ画像や動画をけっこう観ていた。
「同性愛が好き!」と大きな声では言えないけど、虹子なら、みんな興味があるはず。

本庄君の話をネットで見かけた男の子に置き換えてイツメンの前に晒した時も、
ペットやら玩具やらと盛り上がったけれど、最後に全員が萌えたのが、
もう一人言いなりになる男子を作って、二人に行為をさせ、それを鑑賞したい、ということだった。
そこには私を含めて5人のJKがいたけど、共通の萌えネタになった。
マジで腐った。

亜美さんのシナリオ通りにいけば、私は優花さんにも本庄君にもやられてしまう。
それは既に妄想ではなく、計画だ。予定と言っても良い。

萌えた。
その日はその予定日をイメージして、何度も1人でいった。

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| 小説・何も見せない | 12:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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